丹波古刹十五ヶ寺霊場
兵庫県篠山市と丹波市、そして京都府福知山市に位置する15の寺院からなる霊場です。いずれも長い歴史を持つ、まさに「古刹」です。交通の便があまりよくないこともあり、観光地化しておらず知名度の低い寺院もありますが、いずれも見ごたえのある寺院ばかりです。
公式サイトに「自然のやすらぎと み仏のやさしさに つつまれた 丹波の古寺めぐり」とあるとおり、丹波の豊かな自然とのどかな農村風景を楽しむことができるのもこの霊場巡りの魅力のひとつです。
高源寺、石龕寺など紅葉で名高い寺院も多く含まれています。桜などの花々、新緑、紅葉、雪景色…。四季それぞれの美しい景色を見ることもできます。
神仏霊場の10分の1の15の寺院を巡ると結願となりますが、先に述べたとおり交通の便があまりよくありませんので、公共交通機関のみで回るとすると、多少時間と体力が必要になるかもしれません。それでも車でショートカットせずに回る価値のある霊場だと思います。
基本情報
札所一覧
巡礼コース
7日間で結願のコース例
15の寺院を電車とバス、そして徒歩で回るコースの一例を作成しました。必ずしも一番効率的なまわり方ではないと思いますが、参考にしてください。電車・バスの時刻はダイア改正などもあるため、ご自身でもお確かめください。バスは神姫バスのみを利用していますので、神姫バスのサイトの運行案内のページで調べることが出来ます。
1日目
第1番龍蔵寺、第2番太寧寺
2日目
第3番慧日寺、第4番常勝寺、 第5番石龕寺
3日目
第6番達身寺、第7番高山寺
4日目
第8番岩瀧寺、第9番高源寺
5日目
第10番白毫寺、第11番石像寺、第12番清薗寺
6日目
第13番長安寺、第14番天寧寺
7日目
第15番観音寺
このように7日間で巡るコースになっています。なお順打ちではなく、例えば2日目であれば、実際は石龕寺、常勝寺、慧日寺の順番で回るなど、駅からの距離等で順番が変わるものがあります。
注意点
♦1 歩きやすい靴、服装で
最寄りのバス停からも1時間以上歩かないといけないところもあります。また山を登ったところに奥の院がある場合もあります。しっかりとした登山装備は必要ありませんが、最低でもスニーカーなど、歩きやすい靴が必要です。山を歩きますので、ある程度汚れても大丈夫な服装のほうがよいでしょう。
また山の中は予想以上に蚊などの虫が多くいます。虫除けなども用意しておくとよいです。
♦2 飲み物、食べ物を確保しておく
道中、自動販売機すらないところもあります。また駅だからといって、必ずしも売店が営業しているわけではありません。飲み物、食べ物は余裕を持って確保しておきましょう。もし夏場に回るなら、熱中症にならないよう、細心の注意が必要です。
♦3 小銭の準備を
無人の寺院も少なくありません。無人の場合は、書置きの御朱印をいただき、その代金として300円を置いて帰ります。もちろんお釣りはないので、小銭を用意しておきましょう。
またバスはICOCAなどのカードも使えますが、現金の場合、車内では千年札以外の両替はできません。
♦4 万全の体調管理を
かなりの長距離を歩くことになります。また、途中で歩くことを断念したとしても、1日に2本しかバスがなかったり、電車の駅まで非常に遠かったり、タクシーを呼ぼうにもなかなか来なかったりします。
とにかく10キロ、20キロは歩くことができるだけの体力が必要です。体調が良くないときは無理をしないように。
授与品
♦ 御朱印帳
専用の御朱印帳があります。書置きの御朱印を貼り付けるものです。2回目以降は印のみを押します。御朱印帳を置いていないところもありますが、買い置きのものをあとで貼り付ければよいので、見つけたところで購入すれば大丈夫です。表紙や各寺院のイラストと説明など、とても素晴らしい御朱印帳です。
御朱印帳だけでなく、掛け軸もあります。ただ回っていると、無人で書置きの御朱印はあるけど、自分で押す印は置いていないという寺院もいくつかあったように記憶してます。掛け軸に確実に印をいただくためには事前に連絡しておいたほうがよいと思います。
♦ 成満記念
専用の御朱印帳または掛け軸で霊場を巡り、満願(成満)を達成すると、その記念品として水墨画(印刷したものだと思います)がいただけます。満願を達成した寺院でその旨をお伝えします。僕は観音寺で満願となり、観音寺の水墨画をいただきました。満願を申し出たお寺の水墨画がいただけるようなので、2巡目以降へのモチベーションが高まります。