町石道を歩き始めて2時間弱、六本杉峠から少しコースを外れて、丹生都比売神社に向かいます。JR和歌山線笠田駅からバスもあるので、長い距離を歩かなくても参拝は可能です。
神社に近づくとまず目にはいるのが、きれいない朱色の鳥居です。ずっと町石道を歩いていると、自然の木々の色ばかり見ているので、この朱色がことさら鮮やかに目に映りました。そして、鳥居をくぐると、見所の一つである太鼓橋があります。
丹生都比売神社
2011/06/11
宮司さまが非常に気さくな方で、御朱印をいただく際に「神仏霊場、回られてみてどうですか?」など少しお話をしました。この宮司さまを慕い、遠方から来られている方もいらっしゃいました。ちょっとした人とのふれあいというのも、霊場巡りの楽しみのひとつです。
反り自体はそれほど急角度、というわけではなく登るのには苦労しません。しかしとても優雅に見える、絶妙の反り具合です。太鼓橋を渡ると再び鳥居があり、その奥には楼門が見えます。
御朱印は社務所でいただきいました。「紀伊の国一之宮」の印も押されています。
丹生都比売神社は歴史のある神社で、高野山一体の鎮守神で、弘法大師が高野山を開く際に一部土地を寄進したといわれています。また鎌倉幕府の時代、元が攻めてきた際に幕府は丹生都比売神社に祈願したところ、暴風雨のため元軍が撤退した、いわゆる元寇での神風に関する言い伝えが残っています。こうした話は知られていても、丹生都比売神社が関係しているということを知っているのは、ごくごく少数ではないでしょうか。
国の重要文化財に指定されている楼門、そしてその奥には一間社春日造の社殿としては最大級といわれている本殿四殿が並びます。楼門はくぐることができず、その手前から本殿を参拝する形になっているので、楼門が他の神社での拝殿のような役割を果たしているのかもしれません。
そして水無瀬神宮に続き茅の輪が置かれていました。
無事、参拝を終え、少し休憩をした後、町石道に戻り、高野山を目指します。