西明寺の参拝を終え、シャトルバスに乗り込み、次の「湖東三山まん中のお寺」金剛輪寺に向かいます。バスに乗っている時間は10分弱です。
到着するとまず出迎えてくれるのが大きな提灯がかかった総門です。総門を越えるとすぐに拝観受付があり、通常はこちらに御朱印帳を預けて帰りに受け取るようですが、この日は受付に方に「本堂で」と言われました。
そこからしばらく青紅葉と苔の美しい参道を歩くと、庭園に到着します。この庭園は国の名勝にも指定されています。
金剛輪寺
2011/05/12
お地蔵さまの並ぶ長い参道、国宝の本堂、そして三重塔。広い境内すべてが見所と言っても過言ではないお寺です。交通の便が良くないのが悔やまれます。近ければ頻繁に訪れたいお寺なのに…。
ここまでの参道と庭園内は特に傾斜もなく、楽に本堂に辿りつけるのかな、と思っていましたが大間違い。とにかくこの参道が長い!何百メートルあるのか…。前日の長命寺の参道にも負けないぐらいの長かったような気がします。
本堂の辺りから三重塔を見ても、木々に隠れて三重塔をはっきりと見ることはできません。しかし、木々の間から垣間見える三重塔というのも本当に美しいです。
この日は木々の青や黄緑だけでなく、遅咲きの桜のピンクも加わり、非常に華やかな雰囲気です。
血染めの紅葉といわれる秋の時期に訪れれば、また全く違う風景を見ることができるはずです。
三重塔に近づくと、初層の扉が開いていました。こうした三重塔で常時開放されているのは珍しいのではないでしょうか。初層には四天柱とそのまんなかに大日如来像が安置されています。
金剛輪寺の参道には、本堂のすぐ手前まで、びっしりとお地蔵さんが並んでいます。ところどころ、参道から少し入った広いスペースに所狭してお地蔵さんが並んでいるところもあります。
あいにくの曇天で、また木々が陰をつくっているせいもあり、参道は薄暗いのですが、お地蔵さんの前掛けと風車が華やかな印象を付け足しています。
そんな参道を歩くこと約20分、大きなわらじがかかった二天門、そして国宝である本堂に到着します。
本堂自体はそれほど大きな訳ではありませんが、さすが国宝、非常に美しく見惚れてしまいます。
本堂の聖観世音菩薩像は秘仏のため直接拝観することはできませんが、本堂の中は外とは全くの別世界の神聖な雰囲気。そんな本堂の中でしばらく時間を過ごした後、本堂向かって左手側にある三重塔に向かいます。
御朱印は前述のとおり本堂でいただきました。西明寺でも、この金剛輪寺でも、自分以外に御朱印をいただいている方に会いませんでした。御朱印が静かなブームとはいえ、やはり関西でいえば西国三十三ヶ所の御朱印が圧倒的に多いんでしょう。
帰りは長い参道を下っていきます。行きの道ではあたたかく出迎えてくれているように見えたお地蔵様が、今度は優しくお見送りしてくれているように見えました。