大楠公こと楠木正成をまつる湊川神社は、JR神戸駅北口を出て5分も歩けば、表門が見えてきます。神仏霊場巡拝の道の札所の中でも、観心寺などいくつか正成ゆかりのものがありますが、この湊川神社は正成自身を祭神としています。
この神戸・湊川は、湊川の戦いで足利尊氏に敗れた正成の最期の地として知られています。
さすが楠木正成をまつった神社、表門をくぐってまっすぐと伸びる参道の両側はクスノキの並木となっています。ちょうど春ということで、黄緑や赤みがかった新葉が非常に爽やかな印象を与えます。
湊川神社
2011/04/18
神戸駅には何度も降りたことはあったのですが、北口に出るのは初めてかもしれません。こんな近くに、こんなに落ち着く場所があったとは…。
社殿は戦後再建されたものです。公式サイトによると、戦後の神社建築の代表的な例だといいます。そして、社殿の周りにはもちろんクスノキがあります。クスノキだけでなく、もみじも。紅葉の紅葉も美しいのですが、新緑の葉もみじも美しいです。
境内には正成以下、楠木家の墓所である御墓所があります。そしてその近くには「水戸黄門」でおなじみの水戸光圀公の像があります。正成を尊敬していた光圀公がこの場所に石碑を建て、「嗚呼忠臣楠子之墓(ああちゅうしんなんしのはか)」と自筆で書いたそうです。
こちらでも御朱印をいただくことができます。御朱印には光圀の「嗚呼忠臣楠子之墓」の言葉が書かれています。
もう一度社殿前に戻って空を見上げてみるとクスノキの萌黄色、空の青、雲の白の美しい景色が見えました。そして境内を出て、改めて威風堂々とした表門を眺め、次に長田神社に向かいます。
社殿の奥には正成の殉節の地、脇には末社の菊水天満宮があります。また参道途中には楠本稲成神社があります。家に帰ってから調べて知りましたが、「楠木」稲成神社ではなく、「楠本」です。
御朱印は拝殿手前の授与所でいただけます。朱印と墨書きのバランスが絶妙です。