近鉄奈良線の大和西大寺駅から徒歩5分ほどで西大寺に到着します。
西大寺=西の大寺、つまり東大寺に向こうを張って称徳天皇が建立したお寺です。今は残念ながら東大寺ほどの勢いはありませんが、南都七大寺の一角として、奈良時代には栄華を誇ったといいます。その後、戦乱等で没落していきましたが、そうはいってもさすが、駅に近いロケーションにも関わらず、広い敷地と趣ある伽藍が並びます。
駅から歩き、東門から境内に入ります。そしてまず見えるのが四王堂。そしてさらに歩くと本堂に到着です。
西大寺
2011/03/17
毎年1、4、10月には大茶盛という直径30センチ以上の茶碗でお茶を立てて参拝客に振舞う行事があります。そういえばこんな様子、テレビで何度か見た気がします。それが西大寺だったのか。
決して小さくはないのですが、非常に簡素な作りです。拝観料を支払えば本堂の中に入ることができます。御本尊の釈迦如来立像に手を合わせ、しばし静かな時間を過ごします。御朱印はこの本殿でいただくことができます。
その本堂の前に少し高くなっているところがありますが、こちらは踏跡、つまりもともと塔のあと。しかも元々は他にあまり例のない八角のしかも七重塔を建てようとしていたといいます。さすが、西の大寺です。神仏霊場会のシンポジウムでは、「聖武天皇に対抗した女帝の夢のあと」と紹介されていました。
本堂左手側にあるのが愛染堂です。こちらも本堂と同様、簡素で落ち着きのある伽藍です。また境内には池や庭園もあり、もみじが紅葉の盛りを迎えていました。
その庭園の奥には寺務所のような建物があり、近所の方と思しき方がでは入りしていました。観光地としての知名度は正直なところイマイチだとは思いますが、近所の人に親しまれているお寺なんだなぁと実感しました。