聖徳太子が建立した日本最初の観音霊場といわれる中山寺。阪急中山駅から徒歩2分、JR中山寺駅からも10分ちょっとと、とてもアクセスもよく、境内は広く塔頭も含め数々の見ごたえある伽藍、奥の院とそこまでの登山道など、見所も多く、しっかりと時間をかけてお参りしたい寺院です。
まずは立派な山門に迎えられます。山門を越えると、両側に5つの塔頭が並ぶ参道が続きます。この参道から本堂に行くには階段を登らないといけないのですが、この中山寺は安産祈願で有名であり、妊娠中の方や子連れが多いからか、階段脇にはエスカレーターが付いている安心設計です。
中山寺
2011/04/10
神仏霊場80 兵庫15番
奥の院を経由して清荒神清澄寺までがハイキングコースとして整備されている。ハイキングとはいえ、そこそこきつい傾斜がある約5キロのコース。電車を使えば阪急京都線中山駅から2駅で清荒神駅に。
1時間近く歩く奥の院も含め、本当に見所の多いお寺でした。最寄り駅も都心から近く、また駅からの距離も近い上に拝観料も無料。ひっきりなしに参拝客が訪れるのも分かります。エスカレーターを始め、バリアフリーにも気が使われているお寺です(もちろん奥の院は別ですが…)。
1つ目の階段を登ると、左手側に墓地に抜ける道と閻魔堂や鐘楼があり、正面には五百羅漢堂、右手側には御朱印や御朱印帳をいただける寺務所があります。
五百羅漢堂は中に入ることができます。ひとつひとつの仏様はそれほど大きくはないのですが、やはりズラッと並んだ様子は壮観です。
そして次の階段を登ると本堂です。残念ながら本堂は改修工事中ということで、周りは工事用のシートが被されていましたが、お参りはでき、天井の鮮やかな紋様も見ることができます。
さらに階段を上がると子授け地蔵などがあるちょっとした広場があり、満開の桜がとても綺麗でした。大師堂では西国三十三ヶ所のお砂踏みがあり、御朱印もいただけます。
大師堂をお参りしたあと、本堂まで戻り、脇の道を進むと大願塔があります。元々あった大願塔は戦火などで幾度となく焼け落ちてしまい、400年ほど前から再建されていなかったそうで、2007年に悲願の再建となりました。この大願塔は、JR中山寺駅から歩いていると見え、中山寺の新しいシンボルとなっています。
中山寺では、寺務所で神仏霊場の御朱印と開山堂(聖徳太子御遺跡26番)、大師堂で弘法大師の御朱印をいただきました。
華蔵院
宝蔵院
観音院
成就院
そして塔頭の御朱印です。なぜか総持院だけお参りし忘れてしまいました。次の機会にはぜひ。
と、ここまででも大満足なのですが、墓地の脇の道を進んで、奥の院に向かいます。
最初のうちは整備された道ですが、少し進むとどんどん山深くなり、道も岩がゴツゴツとした登山道になります。大阪、神戸からも近いということで絶好のハイキングコースになっているようで、何人ものハイカーの方とすれ違いました。
気温も高く、暑くなり汗もかきましたが、道中美しいミツバツツジや宝塚の街を見下ろす風景もあり、またやはり山道を歩いていると爽やかな気分になれました。
そして山道を歩くこと約50分、2キロほどで鳥居が見えます。中山寺というお寺の奥の院ですが鳥居。ここにも神仏習合の表れがありました。
奥の院の御朱印はお堂の右手側でいただけます。たくさんの方が並んでいて、中山寺の西国三十三ヶ所の御朱印をいただける寺務所でもそれほど並んでいなかったのに、どうしてだろ?と思ったら、みなさん御朱印ではなくカードのようなものにスタンプを押してもらっていました。何でも登るごとにスタンプを押してもらって、300回を達成すると認定書と記念品がいただけるそうです。この距離を300回か…。
ものすごくハードという訳ではないですが、それなりにしっかりとしたハイキングが楽しめるコースです。が、ここで終わらず。ここから行きとは違う道で山を下り、清荒神清澄寺に向かいます。