御香宮神社の参拝を終え、近鉄京都線竹田駅に。そこから徒歩15分ほどで城南宮に到着します。駅からはバスも出ていますが、それほどの距離でもないので徒歩がおすすめです。
駅から田畑が残る住宅街を少し歩くと、北向山不動院があります。境内はそれほど広くない街中の寺院ですが、お堂の中がなかなか迫力がありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。北向山不動院からしばらく歩くと城南宮の鳥居が見えてきます。
城南宮
2011/11/26
神仏霊場83 京都3番
♦周囲の札所♦
近鉄京都線竹田駅から桃山御陵駅に出ると御香宮神社まですぐ
神苑の美しさは必見です。そして、たまたま訪れた日がちょうど曲水の宴の日だったということでラッキーでした。
鳥居をくぐり、摂末社が並ぶ参道を少し歩くと、朱塗りの鳥居が見えてき、その奥に拝殿と本殿があります。この日は御香宮神社と同様、七五三詣で賑わっていました。
拝殿をくぐるとズラッと提灯が並び、本殿につながっています。この日は七五三のため、椅子が並べてありました。
御香宮神社は安産・子育ての神としてまつられる神功皇后をまつられており、古くから安産祈願が盛んでした。
それもあってか本当に多くの人が七五三詣に訪れており、本殿の周りにも親子連れが何組も写真撮影をしていました。
拝殿で参拝をし、本殿の周りをぐるりと歩きます。本殿の周りも御香宮神社と同様、あまり人がおらず静かに参拝することができました。この辺りは、ぜひゆっくりと時間をかけて回りたいところです。
この城南宮は京都御所の裏鬼門を守ってきたということで、厄除け、方除の神として信仰を集めていたそうです。方除とは九星気学に基づき、方角による災いを避けるというものです。
城南宮は、立派な神苑「楽水苑」でも有名です。この日はちょうど、「曲水の宴」が催されていました。
曲水の宴とは、平安時代の貴族の娯楽で、庭園の遣水の縁に演者が座り、自分の前に杯が流れるまでに詩歌を読み、読めない場合は杯の酒を飲むというものです。
この日は少し色付いた紅葉と緑の苔が美しい庭に、平安装束を身にまとった男女が優雅に詩歌を読んでいました。
曲水の宴が開催されていた庭は「平安の庭」と呼ばれ、境内にはほかにも「桃山の庭」「室町の庭」「城南離宮の庭」があります。
これらの神苑は、いずれも中根金作の手によるものです。中根氏は、仁徳天皇陵近くにある大仙公園、足立美術館などの日本庭園でも有名です。この城南宮の神苑も非常に美しく、庭園内に小さな茶屋がありますので、そこで抹茶と和菓子をいただきながらゆっくりと過ごすのもいいでしょう。
御朱印は授与所でいただけます。春日大社の御朱印とどことなく似ている、流れるような非常に美しい墨書きをいただくことができました。
帰りは5分ほど離れたバス停からバスに乗って京都駅に出て、この日の寺社参りは終了しました。紅葉にはまだ少し早い時期、快晴というわけには行きませんでしたが、色々な寺社を巡ることができ、大満足でした。