新宮駅

 旅のスタートはJR紀勢本線新宮駅。新大阪駅から約4時間、名古屋駅から約3時間半。思った以上に遠い…。朝大阪を出発して、名古屋駅で友人と合流し、特急南紀で新宮駅に到着したのが13時半でした。

 車中、お菓子食べたりもしたけど腹ペコペコ。まずは駅前のお寿司屋さんで腹ごしらえ。

 駅のロータリーのすぐ前にある「徐福寿司駅前店」。この辺りの名物だというさんま寿司と鉄火巻きなどを注文しました。

 頭付きのさんまの〆寿司です。くせがあるのかな、と思いましたが、食べてみてびっくりの美味しさ。肉厚のさんまももちろんですが、ほのかに香る柑橘系の香りが非常に爽やか。塩漬けにしたさんまをゆず酢につけたものだそうです。ふんわりとした玉子焼きで巻いた玉子巻きもおおすすめです。

 すっかり満腹になり、いざ熊野速玉大社に。

 その前に、2泊分の荷物を詰め込んだキャリーバッグを駅のコインロッカーに預けようとしますが、入るサイズは使用中だったため、駅の観光案内所に荷物を預ってもらえないか聞いたところ、快く預ってもらえました。そして、地図もいただき熊野速玉大社と神倉神社への道順を教えて頂きました。

熊野速玉大社・神倉神社

 新宮駅から熊野速玉大社までは徒歩15分ほど。観光案内所の方には、神倉神社は石段を登るので疲れるので先に回って、その後速玉大社に向かうコースを進められましたが、まず御朱印帳を購入しないと行けないということで、先に速玉大社に向かうことにしました。

 駅からしばらくは商店街が続きます。新宮城跡などを横目に見つつ10分ほど歩くと、遠くに速玉大社の赤い鳥居が見えてきます。速玉大社は昭和40年代に建て替えられたといい、鳥居、神門、社殿などはいずれも新しく、朱色が映えます。さすがにバスの団体など多くの方が訪れていました。

 速玉大社の参拝を終えて、次に神倉神社に向かいます。神倉神社は現在は速玉大社の摂社となっていますが、熊野で一番最初に神が降り立ったのがこの地であり、速玉大社の元宮といわれています。それに対し、速玉大社は新宮と呼ばれ、それがそのまま地名となったといわれています。

 神倉神社のご神体である巨石までは538段の急な石段を登る必要があります。

 詳しい参拝記はこちらをご覧ください。

紀伊勝浦駅・ホテル浦島

 熊野速玉大社、神倉神社の参拝を終えて新宮駅に戻ったのが16時半頃。電車に乗って20分強の紀伊勝浦駅に向かいます。

 駅を降りると、ラメ?でキラキラのアーケードが出迎えてくれます。黒飴「那智黒」がグイグイ押されてます。場末感がなきにしもあらずですが、観光気分が高まってきます。

 今回の宿のホテル浦島には、駅から10分ほど歩いた桟橋から、専用の船に乗って向かいます。船に乗るというのが、これまたテンションを上げてくれます。

 海の向こう、山をバックにした大きな建物がホテルです。500室、3,000人が宿泊できる超大型ホテルです。

 このホテルの最大の魅力は温泉です。館内には6ヶ所の温泉があり、その中でも「帰ることを忘れてしまう」ほど素晴らしい洞窟温泉の忘帰洞は、眼前に海が迫り波が激しい時は飛沫を浴びることも。山頂にある温泉からは海を見下ろすこともできます。

 その一方、食事は夕食も基本的にはバイキングであったり、客室係がつかなかったり、いわゆる旅館の上質のおもてないし、というのを期待すると肩透かしにあいます。しかし、熊野古道観光の拠点として、温泉を楽しむと割り切れば十分満足できるおすすめの宿です。

 ちなみに、朝の8時頃からチェックアウトの宿泊客が集中するようで、ホテルから桟橋に向かう船に乗るために行列ができます。2隻でピストン運行しているようですが、30分〜1時間は待たされるのでは…という混雑ぶり。朝からの活動予定が崩れてしまうということで、結局はフロントにタクシーを頼んで、駅まで移動しました。そう、船だけでなく裏口から車で出入りすることも可能です。船でホテルに向かうというのは旅情あっていいのですが、時間がない場合はタクシー利用がおすすめです。

 というわけで1日目はホテルで温泉を満喫して終了。2日目にメインの熊野古道を歩きます。