神仏霊場126 京都46番



♦周囲の札所♦

最寄駅の市営地下鉄東西線醍醐駅から山科駅に出て徒歩約15分で毘沙門堂に。京都駅まで出れば電車やバス等で京都市内の札所に

体力がゆるなら、ぜひ上醍醐まで登ってみてください。また、地下鉄小野駅で下車し、勧修寺、随心院など真言宗の本山寺院を巡った後、醍醐寺を訪れるというコースもおすすめです。いずれも一見の価値のある寺院です。

 総門を越えてすぐ左側に三宝院があります。この三宝院は醍醐寺の本坊的な建物で、庭園の美しさは一見の価値ありです。醍醐寺はこの三宝院と金堂などが並ぶ下醍醐、醍醐山山頂まで続く上醍醐と、それぞれ参拝料をお支払いしなければなりませんが、ここはケチらずすべて訪れて損はありません。

 三宝院は残念ながら庭園も含めて写真撮影禁止です。建物入ってすぐの所で御朱印をいただくことができます。

 三宝院を後にして、広い参道を歩くと今度は立派な仁王門が見えます。参道の両側には桜の木があり、桜の季節は本当に美しいだろうと思います。

 仁王門をくぐると雰囲気が一変、木々の茂った短い参道が続き、その先に国宝の金堂と五重塔が見えます。

 薬師如来が安置されている金堂は、これといって凝った造りではありませんが、いつまでも眺めていたいと思わせる落ち着いた迫力があります。

 下醍醐にはこの他にも本当に多数の伽藍が立ち並んでいます。不動堂や大講堂など、いずれも華美さはありませんが、見応えがあります。

 この金堂脇に仮設?の納経所があり、神仏霊場と西国三十三所霊場の御朱印を頂きました。西国の札所は本来であれば上醍醐の准胝堂なのですが、落雷により焼失してしまったため、今はこちらで納経することとなっています。

 そして下醍醐をさらに奥に進むと女人堂があります。ここから先は上醍醐になります。なお、上醍醐から下醍醐への再入山はできません。また、上醍醐の伽藍のある山頂までは西国三十三所最難所ともいわれる山道が続くので、注意が必要です。女人堂前に休憩所と自動販売機があるので、飲み物を買っておくのを忘れずに。

 女人堂脇から山道を進みます。道は整っているので歩きにくということはありませんが、途中、傾斜がきつくなるところもあり、十分山登りの雰囲気を楽しむことができます。そのため、10分も歩いていると多少息が上がってきます。

 そして50分程歩くと上醍醐の寺務所が見えてきます。ここまで来ればゴール間近です。

 その先しばらく歩くと、「醍醐水」や国宝の清瀧宮拝殿などがあります。醍醐水で乾いた喉を潤した後、石段を登ると准胝堂跡に到着です。昔から多くの巡礼者が訪れたお堂ですが、今は更地になっています。落雷という自然災害ですので、如何ともしがたいのですが、消失してしまったことは残念でなりません。その先には薬師堂や不動明王をまつる五大堂などがあります。

 さらにその先を進むとこじんまりとしていますが立派な懸造の如意輪堂、そして開山堂があります。女人堂を出てここまでで1時間ちょっとです。

 かなり疲れました。観光寺院ではない修験道の拠点としての醍醐寺の側面をほんの少し感じられました。そして、開山堂の前の広場から見下ろす風景に大いに感動しました。賑わっていた下醍醐とは対照的に、ちょうど頂上に到着したときは誰もおらず、この眺めを独り占めすることが出来ました。

 帰りは下りということもあり、40分ほどで下山し、女人堂前の休憩所で一服して帰路につきました。