神仏霊場28 奈良15番



♦周囲の札所♦

近鉄富雄駅から生駒駅に出て、そこからケーブルに乗れば宝山寺に。

バラ園にゴルフ場…となんとなく、俗っぽい印象があったのですが、実際に訪れてみると、山間の非常に落ち着いた雰囲気で、本堂や開山大師堂など伽藍も素晴らしい寺院でした。

 入山受付の手前、駐車場の端には、「幸せを呼ぶ鐘」があります。自由に撞くことができますので、境内に入る前にはぜひ。

 入山料をお支払いし、境内を進むとすぐに朱塗りの大きな鳥居があります。参道は木々が生い茂り、ところどころもみじが色づき非常に美しいです。少し行くと小ぶりの鳥居があり、その先には弁天堂や社務所があります。そのまま真っすぐ進むと左側には三重塔や開山大師堂、右側には本堂などが立ち並んでいます。五重塔は帰り道に立ち寄ることにして、まずは本堂に。

 本堂の裏には国の重要文化財に指定されている鎮守社殿があります。さらに進むと、短い階段があり、その先には弘法大師をまつった開山大師堂があります。その近くには池や祠があり、しんと静まり返っています。

 奥の院参拝を終えて、来た道をもどり、まずは三重塔に。何もない広場の様なところに、ぽつんと立つ五重塔はちょっと寂しい感じです。近くに行者堂もありますが、ガランとしています。

 三重塔を後にして、御朱印をいただくため社務所に向かおうとしていると、トレッキングの格好をした人が歩いて来ました。後で調べてみると、法隆寺から松尾寺、矢田寺などを経由するコースがあるようです。10キロ程度、名刹を巡ることができる素敵なコース、ぜひ試してみたいです。

 そして社務所で御朱印を頂きました。なんと書かれているのか読めませんが、豪快です。

 御朱印をいただいた後、せっかくなのでバラ園に行ってみましたが、先述の通り季節はずれのため、ただの西洋風の公園という感じでした。そして雨が降り始めたため、バスの時間まで入山受付のベンチで時間を潰しました。

 本堂は決して大きなものではありませんが、落ち着いた雰囲気です。堂内に上がり拝観することができます。堂内の薄暗い雰囲気がなんとも落ち着きます。

 本堂の少し先には地蔵院と綺麗に手入れされた庭園が広がっています。ちょうど掃除をされている女性の方がいらっしゃいましたが、それ以外、参拝者はおらず、ゆっくりと庭園を楽しみながら参拝することが出来ました。

 奥の院の周囲は木々の生い茂った、まさに山の中。奥の院は、公式サイトによると、「弘仁時代弘法大師ご駐留のとき感得された霊験偉大な大龍神を辯財天として祀ってある」とのこと。鳥居もあり、まさに神仏習合です。

 この奥の院の向かいには集会所のような建物があり、この日はお年寄りがたくさん集まっていました。ここまで歩いてくるのはいい運動になりそうです。