神仏霊場巡拝の道の中で特別参拝に位置づけられている伊勢神宮(正しくは単に神宮)は、正宮として皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)があり、昔からまずは外宮から参拝し、内宮に向かうとされてきました。
合わせて、今回は内宮及び外宮の別宮も回ることにしましたので、神宮参拝のスタートは、JR参宮線、近鉄山田線の伊勢市駅から徒歩10分程度の外宮の別宮である月夜見宮です。
豊受大神宮(神宮外宮)
2011/08/07
神仏霊場 特別参拝
♦周囲の札所♦
皇大神宮(神宮内宮)まで徒歩で1時間程度。途中、別宮を回ると2時間程度。外宮前などからバスの便もあり
伊勢には小学校の修学旅行で来たことがありましたが、その時は内宮のみだったため、外宮は今回、初めて訪れました。さすが神宮、その迫力というか神々しさに圧倒されました。
御朱印をいただいた後は、来るときには通らなかった表参道を通り境内の外に向かいます。
駅から商店街を歩くと、木々が生い茂った一体が見えてきます。伊勢市駅のすぐ近く、街中にありながら全くの別世界、神聖な雰囲気が漂います。この月夜見宮には内宮の正宮にまつられる天照大御神の弟神である月夜見尊と月夜見尊荒御魂がまつられています。
月夜見宮の参拝を終え宿衛屋で御朱印もいただき、外宮に向かいます。
正宮の写真撮影は鳥居の手前までとなっています。何枚か写真をとった後、鳥居をくぐり参拝します。自然とゆっくりとお祈りしたくなる雰囲気があります。
正宮の参拝を終えた後は、境内にある別宮を回ります。正宮の向かいには御池があり、そこに亀の形をした自然の岩が橋のようにかかっています。その亀石を渡り左側にあるのが風宮、右側が土宮です。
月夜見宮からまっすぐに外宮に向かうと、北御門に到着します。橋を渡り北御門口鳥居をくぐり正宮を目指します。鬱蒼と茂った木々と玉砂利が神域を歩いているのだということを強く意識させます。
鳥居から5分ほど歩くと池が見えてきます。そこを右に曲がると正宮です。豪華絢爛さを競う神社も多い中、本当に簡素な社殿です。しかし、簡素さだけではない何かを感じさせるのは、さすが神宮とです。
風宮と土宮です。いずれも鳥居と神明造の社殿という作りです。白い玉砂利と素木と茅葺きの茶色、背景の木々の緑が美しいです。
境内にあるもうひとつの別宮である多賀宮は、風宮、土宮のさらに奥、98段の石階を登った少し小高いところにあります。
多賀宮は外宮の第一別宮とされており、豊受大御神荒御魂がまつられています。社殿の作り自体は他の別宮と同じですが、参道から1メートル弱高いところに建てられており、参拝のために数段の石段を登るようになっています。
拝観を終えて、正宮に戻り、改めてその美しさを堪能した後、神楽殿の方に向かい御朱印をいただきます。
神社の御朱印はシンプルなものが多いですが、神宮の御朱印は別宮も含め、印と奉拝の日時が書かれたのみの、シンプルの極み。しかしだからこそ逆にありがたさを感じてしまうのは、神宮に対する思い入れのせいでしょうか。なお、内宮・外宮の境内外の別宮では、それぞれの御朱印をいただくことができます。
第一鳥居と大通りを渡ったところから見える大きな燈籠と木々です。
本来ならここから勾玉池のあたりを散策するのもよいのですが、現在は工事中とのこと。そこは諦め、境内に隣接する茜社・豊川茜稲荷神社を参拝した後、内宮に向けて歩き始めます。