神仏霊場 特別参拝



♦周囲の札所♦

豊受大神宮(神宮外宮)まで徒歩で1時間程度。途中、別宮を回ると2時間程度。内宮前などからバスの便もあり

さすが伊勢神宮内宮、時間の関係もあり内宮のみ(逆にいうと何が何でも内宮だけ)参拝という人も少なくないのか、老若男女問わず、本当にたくさんの人が訪れていました。それでも神聖さを失わないのが内宮の内宮たる所以なのかもしれません。

 神苑を過ぎると第一鳥居が見えてきて、その先には御手洗場があります。五十鈴川のすぐ近くまで下りることができます。こちらでお清めを済ませて、正宮に向かいます。

 国道の側からは鳥居などが目に入らないため、通り過ぎないよう注意が必要です。

 月読宮には、4つの社殿があり、月読荒御魂宮、月読宮、伊佐奈弥宮、伊佐奈岐宮と並んでいます。参拝の順番は月読宮、荒御魂宮、伊佐奈弥宮、伊佐奈岐宮というのが一般的だそうです。なお、外宮の別宮である月夜見宮にまつられている月夜見尊と表記は異なりますが同神です。

 4つの社殿が並ぶさまは、まさに圧巻。ここをまいらずに伊勢神宮参拝を終えるのはあまりにももったいないです。

 さらに進むと猿田彦神社があり、そこから信号を渡りしばらく歩くと土産物や伊勢名物を販売する店が立ち並ぶおかげ横丁があります。大混雑の横丁を抜ければ大きな鳥居と五十鈴川にかかる宇治橋が見えてきます。いよいよ内宮の境内です。

 県道32号線沿いに歩いていると、道が分岐している所があり、「倭姫宮参道」と書かれた石碑があります。その道を進むと、途中、神宮美術館などの施設があり、その先に倭姫宮があります。

 倭姫宮は第11代垂仁天皇の第四皇女で、皇大神宮創建し、斎宮の起源とされる倭姫命がまつられています。境内には神明造の社殿や石段の参道などがあります。

 倭姫宮から県道に戻ると、大きな鳥居のモニュメントが目に入ります。県道のこのあたりは御幸道路と呼ばれ、古くから伊勢神宮への参拝のために整備されました。両側には燈籠が並んでいます。

 御幸道路を内宮方面にそのまま進む、または途中国道23号線に入ってしばらくすると月読宮があります。

 宇治橋を渡ると、綺麗に手入れされた神苑が広がります。しばらく歩いていると、人だかりがあったので覗いてみるとニワトリが放し飼いにされていました。

 何でも「暁(夜明け)を告げ、闇を払う」ということでニワトリは神の使いの鳥とされているそうです。人に慣れているのか、近づいても全く逃げる様子がありません。

 途中の参道には立派な巨木が立ち並んでいます。また神にお供えされる神饌(お供え物)が調理される忌火屋殿があります。前庭は祓所として、調理に関わる神官などのお祓いが行われます。

 そしてついに、天照大御神をおまつりする正宮です。写真や映像で見慣れた石階の上の鳥居と社殿、なぜか理由は説明できいませんが、圧倒されます。

 外宮と同様、写真撮影は鳥居の外から。この先、何重にも門があり、御正殿は垣間見ることもできません。神はお姿をお見せにならないという日本の神道の考え方が現れた構造なのでしょうか。

 正宮に続いて、境内にある別宮を回ります。

 少し小高いところにあるのが荒祭宮、神楽殿のあたりから脇道に入り、鳥居と五十鈴川に掛かる橋を渡ったところにあるのが風日祈宮です

 風日祈宮のあたりは人も少なく、より一層、神秘的な雰囲気を感じることができます。特に、木漏れ日の中浮かび上がる鳥居とその先で光を反射する橋の美しい光景は内宮の中でも、個人的にはベストです。

 暑さに少々やられながらも、無事参拝を終え、御朱印を頂きました。内宮の御朱印と、倭姫宮と月読宮でいただいた御朱印です。このあとは神仏霊場の札所ではないですが、夫婦岩で有名な二見興玉神社に向かいました。