神仏霊場9 和歌山9番



♦周囲の札所♦

根来寺へはいくつかの行き方があるが、バスを利用し、JR阪和線紀伊駅またはJR和歌山線粉河駅に出て、そこから和歌山駅に向かい道成寺藤白神社、竈山神社に行くことができる。

広大な境内と数々の見ごたえある伽藍。じっくりと時間をかけて拝観したい寺院です。例えば週末にJR紀伊駅を利用する場合、9時ちょうどの近畿大学行バスを根来で降りて歩くと、9時半頃に到着、次に粉河寺に向かうなら12時7分のバスに乗ればよいので、2時間ほどの時間があるのでゆっくりと拝観できます。いずれも見応え充分、ぜひ合わせて訪れてください。

 手前右側に拝観受付を兼ねた納経所があります。神仏霊場の御朱印は本坊でとのことで、こちらでは真言宗十八本山の御朱印をいただくため御朱印帳を預けて、拝観料をお支払いし、堂内に進みました。光明殿と本坊の間には非常に美しい庭園があります。蒸し暑く汗が止まらない天候でしたが、しばらくゆっくりと庭園を眺め、その後本坊で神仏霊場の御朱印をいただきました。

 なお、こちらの拝観料は多宝塔などの拝観とセットになっていますので、納経所で先ほど預けた御朱印帳を受け取り、多宝塔に向かいます。

 神仏霊場の御朱印と十八本山の御朱印です。十八本山の御朱印は上記のとおり拝観受付で頂きましたが、本坊でもいただけるようです。また、本坊にはオリジナルと十八本山の御朱印帳もありました。両方とも欲しかったのですが、並行して使用している御朱印帳が多いので、ここはグッと我慢…。また今度お参りしたときに買うことにします。

 多宝塔の方に向かう途中、アジサイのきれいな橋があり、その橋を渡ると三股に道が分かれています。まずは一番手前の道を進んでいくと、覚鑁上人の御廟である奥の院があります。奥の院に連なる道の両側は檀家さんの墓地になっており、この日も家族連れがお墓参りに来ていました。長さはそれほどではありませんが、高野山奥の院を思い起こさせる荘厳な雰囲気です。

 来た道を戻り、次に多宝塔に向かいます。

 拝観受付を越えると正面にはこじんまりとした大師堂があります。そしてその隣にある国宝の多宝塔、そして本堂である大伝法堂は、その大きさ、迫力に圧倒されます。

 特に多宝塔は、日本最大の大塔、本当に圧倒的迫力です。

 多宝塔、大伝法堂は中に入って拝観することができます。大伝法堂の御本尊である大日如来を始めとする三尊像も見事なものです。

 多宝塔の拝観を終えて、次は不動堂に向かいます。こちらには車の交通安全祈願がひっきりなしに訪れていました。こちらでは「身代り不動」の御朱印をいただくことができます。

 この不動堂の周りには鐘楼や鎮守社などがあります。

 その後、光明殿に戻り、納経所とは反対の左側にある聖大池を囲むように位置する行者堂、聖天堂にお参り。池には黄色い小ぶりの蓮の花が咲いており、非常に美しかったです。

 さらにその奥には、九社明神という鎮守社があります。なかなか手入れが行き届いていないのか、壁などもかなり傷んでいました。

 広大な境内をひととおり周り、売店で早めの昼食にソバをいただいて粉河寺前に停まるバスに乗るため、バス停に向かいます。来たときのひとつ先の根来東のバス停の付近にはスーパーや喫茶店などがあるので、時間調整が必要な場合はそちらに行ったほうがいいでしょう。バス停の距離はそれほど変わらないか逆に根来東の方が近いかもしれません。