神仏霊場99 京都19番



♦周囲の札所♦

徒歩圏内に御霊神社、宝鏡寺、大聖寺が。少し足を伸ばせば聖護院、平安神宮などにも徒歩で行ける。

参拝日は豪雨といっていいほどの大雨でしたが、雨に濡れた宇堂、そして松の木々が非常に美しかったです。特別拝観の期間以外でも境内には自由に入ることができますので、京都御所などに立ち寄った際にはぜひ参拝したい寺院です。

相国寺の最寄駅は地下鉄烏丸線の今出川駅ですが、ほかの寺院等との参拝とあわせて、例えば京都御所の中を歩き、梨木神社、廬山寺などを巡ってから参拝するコースもおすすめです。

 御所の北側の今出川通を渡り、同志社女子大学のキャンパスの間の道を北に少し進むと総門が見えてきます。その総門をくぐり、境内を進むと綺麗に手入れされた松、そして立派な宇堂の数々が見えてきます。

 法堂は本当に立派で、まずその迫力に圧倒されます。その横には鐘楼があります。外から法堂の迫力をしっかりと味わったあと、特別拝観の受付に向かいます。受付の隣で御朱印の受付もあります。御朱印帳を預けて拝観後受け取ります。

 特別拝観で法堂の中に入りましたが、残念ながら写真撮影は禁止のため、写真はご紹介できませんが、とにかく大きく立派。しかし、禅宗らしく簡素で凛とした雰囲気が漂っています。そして、この法堂といえば、特定の場所で手を叩くと反響する天井に描かれた鳴き龍が有名です。

 法堂の後は、すぐ隣りにある開山堂に向かいます。

 開山堂には開祖である夢窓疎石の像がまつられています。そして枯山水の美しい庭園が広がっています。訪れたのが11月も下旬ということで、庭園のもみじの一部色づき始めていました。全国的に今年は紅葉が遅れているようで、まだ緑の葉や色づき始めたばかりの木も多くありましたが、赤と緑のコントラスが非常に美しかったです。開山堂でしばらく庭園を眺めながら過ごし、その後、宣明(せんみょう、浴室)に向かいます。

 宣明は今でいうサウナのような蒸し風呂で、禅宗の寺院ではよく見かけます。

 ひと通り特別拝観の宇堂を見終わった後は、境内にある承天閣美術館という相国寺ゆかりの品などを集めた美術館に。この美術館までの道も綺麗に手入れされた庭園になっています。

 美術館を見終わった後、受付で御朱印帳を受け取った後、再度境内をぶらりと歩きます。

 開山堂の南側には稲荷社がありそのあたりも木々が綺麗に剪定されています。また逆側には経堂があります。法堂の大きさと比べると非常にこじんまりとして可愛い印象を与えます。

 その他、境内には数多くの山内塔頭があります。残念ながら非公開の寺院が多く、中に入り参拝することはできいませんでした。

 いただいた御朱印には、「無畏堂」と書かれています。無畏堂は法堂の別名です。

 金閣寺の様な華やかさはありませんが、巨大な法堂がその権力をまざまざと見せつける、そういう意味では豪勢な寺院です。