久しぶりの神仏霊場巡りは、吉野にある修験道の本山の金峯山寺を選びました。
吉野は日本随一の桜の名所であり、後醍醐天皇が南朝を置いた地としても知られています。
そして、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として、世界遺産にも登録されています。吉野から熊野三山までの大峯奥駈道は今でも多くの修行僧が修行に励んでいます。その中心的な存在が金峯山寺です。
金峯山寺
2011/10/01
三連休のなか日に訪れましたが、本当に人が少なかった。ゆっくりと参拝できたのは非常にありがたかったのですが、やはり少々寂しいものです。金峯山寺を中心に数々の寺社が立ち並ぶ吉野は、高野山にも引けをとらない、霊場であり宗教都市です。桜の季節以外にもぜひ訪れてみてください。
アクセスは、大阪からなら近鉄南大阪線で橿原神宮前駅まで、そこから吉野線に乗り換え吉野駅でロープウェイに乗り換えるというのが一般的です。なお、大阪阿部野橋駅から吉野駅までは直通の特急、急行も出ています。
しかし、せっかくなら吉野を満喫するのであれば、吉野駅の一つ手前の吉野神宮駅で降りて、そこから歩いて吉野神宮を参拝し、さらに金峯山寺まで歩くことをお勧めします。そちらのコースについては、こちらをご覧ください。
ロープウェイの吉野山駅から少し歩くと、金峯山寺の黒門が見えます。この門は吉野山全体の総門ともいうべきもんで、昔は位の高い侍なども、この門の手前で馬を降りて金峯山寺にお参りしたといいます。
黒門をくぐると、お土産物屋さんなどが立ち並んでいます。桜の季節にはさぞ混雑すると思いますが、シーズンオフということもあり、ひっそりとしていました。
銅鳥居を越えてしばらく歩くと、巨大な国宝の仁王門が見えてきます。 とにかく大きく立派な仁王門です。あまりに大きく、正面から全体を写真に収めるのが難しいです。
両側の仁王像には覆いなどはなく、直接その迫力ある表情を見ることができます。非常に躍動感ある素晴らしい仁王像です。
仁王門をくぐりしばらくすると、本堂であり国宝の蔵王堂が見えてきます。
この蔵王堂は仁王門以上に、本当に巨大です。木造建築物としては、奈良の東大寺大仏殿に次ぐ大きさといわれています。
拝観料をお支払いし堂内に入ることができます。御朱印は拝観受付を兼ねた堂内の納経所でいただけます。残念ながら御本尊の3体の蔵王権現像は秘仏のため拝観することはできいませんが、それ以外にも見応えのある仏像などがあります。
蔵王堂の隣には鐘楼があります。決して小さな鐘楼ではないのですが、蔵王堂があまりにも大きいため、非常にこじんまりとしたものに感じられます。
その他にも、蔵王堂に向かって右側には観音堂と愛染堂が、左側には天満宮などがあります。蔵王堂とこれらの伽藍が立ち並ぶ一帯は、特別な場所のように感じられます。はやりの言葉でいえばパワースポットでしょうか。
蔵王堂の左側の石段を下ると、南朝三帝の例を祭った南朝妙法殿、仏舎利殿があります。この辺りは桜の季節には非常に美しい風景のようです。
そしてこの辺りには「首から上の守り神 脳天大神」という看板をいくつも見かけます。脳天大神をまつる金峯山寺の塔頭のひとつ脳天大神龍王院が、450段ほどの石段をっくだったところにあります。この石段が結構きつかった…。
その後も徒歩で寺社を巡りながら奥千本の金峯山寺まで歩きました。吉野神宮駅からだと、約10キロです。ところどころ傾斜が急だったりするため、距離以上に体力を使いました。脳天大神も含め、吉野神宮から金峰神社までの行程はまたまとめてご紹介します。
金峯山寺では神仏霊場と役行者霊蹟札所の御朱印を頂きました。墨書きは両方共同じ、右肩の印のみが異なっています。